アンドロメダの気流に乗って

ここはどこ、わたしはだあれ

 

ここ数日、変な夢を見ても忘れるようになった

病院帰り、彼の家に寄り

ひとりでうたた寝していた時、

人の家なのに何故こんなにも

安心するんだろうって不思議に思った。

タオルケットが優しくて、

置いてある家具ひとつひとつに

過去を感じてしまって

ちょっぴりギュンとなるけれど

人の過去も闇も光も含めて今だって思い包めた

 

わたしは『h。』『よん』『ふゆ』で

生きていることが最近分かった。

高校時代、声をかけてもらい

名古屋のファッションショーに出ていた時は

『るね』として生きていた。

三重から出て家族にも友達にも見せない

別のわたしが存在するということに

当時はたまらなく胸が高鳴った。

何度も練習に名古屋へ通ったのを覚えている

学校帰り隠れてしてた飲食店のバイト代も

全部交通費や衣装代に消えちゃって

でもステージの上からみる景色や

音楽、ライト、手を振る観客、ランウェイ

今でも忘れられないくらい素敵だった。

一緒に出たモデルさんも総合演出家も

今はもう声をかけれない程遠くなってしまった

『るね』という名前は自分で決めた。

中学生の頃不登校だった自由で寂しげで

大好きだった女の子の名前

『るね』って名前になりたかった。

今はもうわたしのなかに『るね』は居ない

 

『ふゆ』はもう頑張らなくていいよって

殺したはずなのにまだ生きている

 

『よん』は何故かまだ愛を貰ってる

 

『h。』は変わらずひとり臆病

 

いまのわたしは誰だろう。

誰の前で誰を演じているのだろう

 

みえない嘘とみえない本当

 

ピクニックをした時、彼の音楽に

『ハッカ』が入っていて嬉しくなった

蟻さんと蜘蛛への対応の違いにも笑った

亀戸餃子が美味しかった。

安定剤の薬がワイパックスから

依存性の強いソラナックスに変わった

医師に初めてしにたいって打ち明けた

次一色海岸へ行く時は

恐らくわたしが死を決意した時

死にたいなら病院なんか行かず

ひとり苦しんで苦しめばいいのに

病院へ通ってしまうのは

すこしでも生きたいと願う自分が

此処にまだ居るのだろう

 

 

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