アンドロメダの気流に乗って

嘘をもうひとつだけ

 

 

「わたしってどんな名前っぽいですか?」と尋ねる

「ちはる。はるっぽい」

 

寒いからと巻いてくれたマフラーを返して

さようなら。

そう言ってふたりは別れた。

 

2018.12.29 pm 22:36 電車のなか

渋谷から帰ってる

お酒もタバコも色んな医者から駄目だと

注意されてるのに今夜は両方とも守れなかった

 

 

薬局でまだ21なのに

初めて30代に間違われた日

ショックでたまらなかった

 

2018.12.30 pm19:18 電車のなか

東京から逗子へ向かってる

三日間だけ夫とふたりきりで出かけることが出来た

彼の実家はとても暮らしやすく

長閑で歩いて海へ行けるいい場所だ。

だけど私には息苦しくて礼儀だの作法だの

きっちりと箱のなかで生活することに

何日も居ると頭がおかしくなりそうだった。

義母さんからのプレッシャーや

お義父さんからのゴルフをしなさいという言葉

何も気にせずわたしを残して飲み会へ行ってしまう彼

未だにキャバ嬢と仲良く連絡を取っていたり

お気に入りの風俗嬢のブログを読んでたり

わかっているのに、わかっているのに

悲しくなって、消えたくなって、

彼に出会わなければ彼はもっともっと

しあわせな生活を送っていたのではないだろうか

彼は私のどこがすきで結婚したのか分からない

今すぐ彼の前から消えれたらいいのに

その人たちの魅力が私にも欲しい

その人たちを応援する彼が好きだし

全然悪いことじゃないし、彼が夜の女の子を

支える癒しみたいな存在であることを願う。

もともと私も夜の女だ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

嘘だよ

 

 

 

 

消えたい

 

 

 

もうすぐ2018年が終わる

 

 

つつがなくお過ごしください

今年もありがとう

 

end.

 

 

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