花瓶には花が飾られてある
真ん丸としているが刺々しさもある花
その横には先日連れて帰ってきた
バジルの苗が植えられている。
夏の真ん中といったところだろうか
いつの間にか8月に入り
せみが道端で命を落としているのを
何度か見かけた。
八丁堀にある病院に行った日
雨がたくさん降っていた
診察時間より少しはやく着いてしまったので
桜川公園で雨宿りしていた
お医者さんに
「こんなに酷いのに笑っていられる
あなたが本当に心配」といわれた。
薬の副作用がつよい。頭痛がひどい
知らぬ間に無数の痣が出来ている
もっといい女になってやろうと思う
でもきっとこの気持ちも一瞬なもので
数時間後には渦のなかに消えて
他の感情と一緒にぐるぐるに混ざりあって
ひかりがみえなくなる。
真っ暗闇になる。
今夜は麻布十番の三と十に行く
何か変わるだろうか、
この夏、ガラリと変わるだろうか
あなたが泡になる瞬間見ていた海の色を教えて