アンドロメダの気流に乗って

東京

 

もう二度と会えないと分かったひとほど

一度も好きと言えなかったひとほど

何故か愛しく感じる。

 

いつだって側にある大事なものに気付けない

遠くにあるから美しく見えるもの

 

近寄ると美しく見えないものは

一体何なのだろう、わからない

 

連絡先を聞けなかった

あのひとは今元気だろうか

あいもかわらず温泉に行っているだろうか

 

仕事がない日は毎晩22時には電気を消して

ふとんに潜るけど全く眠れなかった。 

得体の知れない不安が襲うのと

部屋に窓が二つあることに慣れず

誰かが入って来そうな気持ちになる

 

東京よりも大阪の時のが、って

比べてしまう悪いくせ。ここ数日ずっとだ

自分がずっと望んでいた場所

誰も『おいで』なんて一言も言ってないのに

自分でやって来ては、

何で上手く行かないんだろうって

ひとりモヤモヤして

全てから見放された気持ちになって

何かを諦めかけている。

 

家族にも、友人にも、

実は上手くいってないんだよねなんて

話せない。話せるわけない。

だってここまで来てつまずくなんて恥ずかしい

 

いや、既につまずきっぱなしかもしれない

 

去年の夏、曖昧な理由とともに

アパレルを辞めると上司に伝えた日か

それとも高校生の夏、

何も考えずに求人票を見ていた頃か

はたまた、幼稚園の先生になりたいと

言い続けていたあの頃か、

 

いつから嘘をついているのだろう

 

いつから偽り、見失ったのだろう

 

何でも出来ると勘違いしてしまったのだろう

 

いつから大事に出来なくなったんだろう

 

イヤホンから溢れる Dream Play Sick

 

小さな声でSOSを、呼んでいる

 

温室で咲かされている花だって

気づかなければしあわせだっただろうか

 

麻布十番 三と十近くの公園より

柑橘ジャムの乗った菓子パンを食べながら

 

 

 

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