アンドロメダの気流に乗って

初恋 / 宇多田ヒカル

 

2018.06.13 pm 15:54 仕事終わり

 

この仕事を始めてからもうすぐ半年が経つ

ようやく慣れてきた頃に移動があったり

場所も人も内容も変わってバタバタしてたけど

またひと段落し始めた頃、

彼の海外赴任が決まった。

 

今年の夏から四年間、彼は日本を離れる

 

最近どう?って質問すると

彼がいつにもなく困った顔をして

ああ、何かあるんだなって気づいた

 

夜風に当たりながらただ、話を聞いた

その時彼は、まだ行くか行かないか悩んでいた

 

にこにこしながらわくわくした顔を見せながら

話を聞く反面、状況を理解するにつれて

不安の渦に飲み込まれていった

 

わたしがしっかり笑顔で送り出してあげないと

この人は不安でいっぱいいっぱいに

なってしまうと思った

 

いつも悩みを聞いても『ないよ』と言って

全く話さない彼だから、きっと普段から

ストレスをものすごく抱え込んでる

 

海外に出た時、言葉も上手く伝えられない

右も左も分からないもどかしい環境で

心や体調は大丈夫だろうかと心配してしまう、

 

でもわたしが心配していてもしょうがない

 

行ってみないと分からない

冒険しないと分からない

選んでみないと分からない

 

そんなことばかり

 

 

 

宅配ボックスを開けると

十三からの荷物が届いていた

この住所を目にするのは久しぶりだった

帰りたくて、溢れてしまった

 

淀川の花火、観に行きたいな

あのたこ焼き屋さん行きたいな

あのリラクにも行きたい

阪急で美味しいお菓子も買いたい

ヘップファイブやルクア中崎町

水晶橋や淀屋橋や図書館のあるあの辺りも

散歩したい。

思い出せなくなったものを思い出したい

 

思い出してはいけない記憶だから

忘れてしまった記憶の欠片が多いのかもしれない

 

過去はどんどん美化されてゆく

どんどん美化していってしまう、

 

 

 

 

 

 

ありのままを忘れてしまう

 

 

 

 

 

 

 

 

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